SSブログ

AKG K3003が世界最高のイヤホンである理由 [AKG]

世界で唯一のリファレンスイヤホン

DSC00710-2.jpg

K3003の音に関するレビューは沢山あると思うので、
なぜこんな音を出せるのかということを中心に書きたいと思う。
世界最高のイヤホン、K3003とIL300Affettoを聴くと音の全てが分かってしまう。
両者とも唯一無二のイヤホンである。

リファレンスの音とは何ぞや

DSC00061-2.jpg

リファレンスを謳っているヘッドホンはAKG K712とK812。
リファレンスの音と言うと、フラットで味付けの無い音だと思う人が多いが、
それは正解ではあるが、それだけでは不足である。
リファレンスの音とは、ありのままの音を再現すること。
原音に何も足さないのは当然だが、何も引かないことも条件である。

K3003は緻密に計算された原音マシーン

DSC00801-2.jpg

K3003が発売されたのは2011年。
2011年というと、BAドライバーやハイブリッドがまだ世間に認知されていない時代である。
認知もされていないのに、いきなり最高性能品を出してきた。
発売されたのが2011年なのだから、開発はさらに数年前から始まっていたはずである。
AKGの最高のリファレンスヘッドホンであるK701が2005年頃に発売された。
私はK3003の設計思想は、その頃から始まっていたと考える。
リファレンスイヤホンを作るにはどうすればよいのか。AKGは考えたはずである。
考えた結果、小さいイヤホンでは、ダイナミックドライバーでは、
音をありのままに出すことができない、と結論付けたと思う。
それは、IL300AffettoとK3003の音を聴き比べれば、理解することができる。
IL300Affettoの音はリファレンスに近いが、完全なリファレンスはK3003だけである。
高音を正確にありのままの音を出すにはBAドライバーしかない。
低音を正確にありのままの音を出すにはダイナミックドライバーしかない。
合理的で必然的な結果により、K3003は設計されただろう。
BAドライバーが認知されていない時代に、早々とダイナミックドライバーの限界を悟り、
ハイブリッド型式を選択できたのは、AKGがリファレンスの音を知っているから、
イヤホン、ヘッドホンのことを知り尽くしているから可能だった。

K3003の驚異的な原音再生能力

DSC00805-2.jpg

K3003の音はどんな音かと聞かれたら、
「K712と同じ音」だと答える。これ以上説明する言葉は無い。
K712と違う部分があるならば、それは音楽の広さだけである。
それほど両者の音は同じである。音の質、音のバランス。
音楽の大きさ以外は全く同じである。
どちらもリファレンスなのだから当然ではあるが、
オープンヘッドホンとイヤホンが同じ音だというのは常識では考えられない。
リファレンスの音を出すためには、オープン型式しかあり得ないが、
イヤホンではオープン型式にすることはできないので、
そのかわりにステンレス筐体にした。
ステンレス筐体にすることによって、オープンのような高いSN、付帯音が無い、
そして、密閉度が高いので低音も出すことができる。
イヤホンでリファレンスの音を出すにはステンレス筐体でしかあり得ない。
つまり、K3003のパッケージはリファレンスの音を出すために必然である。
K3003はハイブリッド型式なので、内部構造が複雑である。
したがって、ステンレスの加工も必然的に複雑になる。
K3003のコストの大半はステンレスの加工費だと言っても過言ではない。
つまり、K3003のコストはリファレンスの音を出すために必然となる。
K3003は高いコストと引き換えに、K712と同じ音を手に入れた。

ダイナミックよりダイナミックらしいBAドライバー

DSC00827-2.jpg

最近でこそBAドライバーの性能は上がったが、
2011年の時点ですでにK3003はBAドライバーを完成させた。
ダイナミックドライバーだと言われても分からないくらい、
自然で違和感の無い、ダイナミックらしい音である。
BAドライバーの悪い点であるピーキーな音を全く感じない。
ドライバーごとの繋がりも全く違和感が無い。
BAドライバーの悪い点は全く感じず、
BAドライバーの良い点であるくっきりした音、力のある音、
そして、ダイナミックドライバーによる広くて情報量が多く、正確な低音。
K3003は3つのドライバーによって、K712の40mmドライバーと同じ音を出している。

K3003に弱点は存在するか?

K3003の良い点は、3つのドライバーにより、原音通りの情報を再現して、
なおかつ、その音に付帯音が無いこと。
では、K3003に弱点はあるか?
私はK3003に弱点は無い、と答えるが、
私が唯一、K3003に注文を付けるとしたら、
ブラスリング(真鍮リング)を内蔵しているのは気に入らない。
真鍮は音の響きを増し、主に低音を増幅する作用をしていると思われる。
低音を出すためには必須だと思われるが、
IL300Affettoと比べると、若干SNが下がってしまう。(非常に高いレベルの話)
理想を言えば、真鍮無しでこの音を実現してほしかった。(高すぎる理想)
もし、ダイナミックドライバーだけで同じ音を出せるとしたら、
BAドライバーが無い分、音の通路が塞がれないので、
低音の情報量が増えるので、真鍮を使う必要は無いのではないか。

K3003に匹敵するイヤホンはあるのか

最近はマルチBAドライバーのイヤホンが多い。
ドライバだけの性能ならば、K3003に近いイヤホンはあるだろう。
しかし、プラスチック筐体を使っていては同じ音を出すことはできない。
そして、低音を正確に出すにはダイナミックドライバーは必須である。
BAドライバーとダイナミックドライバーの最も違う点は、空間再現力である。
空間を作るためには、平面で音を出さなければならない。

K3003とIL300Affettoの違い

DSC00748-2.jpg

K3003は3つのドライバーを使っているので、リファレンスの情報量を表現できる。
IL300Affettoはダイナミックドライバー1つなので情報量に限界がある。
そのかわり、IL300Affettoはダイナミックの良さを生かしている。
広い音域、繊細な音、奥行きのある音、
そして、ステンレスにPVD処理をすることにより、さらにSNを上げている。
高いSNとダイナミックの良さを組み合わせて、広くて奥行きのある音楽を表現している。

K3003に代わるイヤホンは登場するか

DSC00737-2.jpg

現在はリファレンスの音を出すにはハイブリッド型式しか考えられない。
ハウジングにコストをかけたマルチドライバーイヤホンが登場するか、
もしくは、ダイナミックドライバーの性能が向上するか。
K3003の音に最も近いダイナミックドライバーは、
IL300Affettoではなく、IL500graziosoである。
IL300Affettoは8mmドライバーだが、IL500graziosoは10mmである。
つまりK3003のダイナミックドライバーと同じ10mmである。
そしてIL500graziosoはBAのような強い高音を出すことができる。
IL500graziosoはスマホユーザーにも使えるようにチューニングされているが、
もしハイエンド向けにチューニングされたなら、
限りなくK3003に近い音を出すことができるだろう。


nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 1

DennisVeway


Пункт учета электрический 6-10кв, КТП КОМПЛЕКТНЫЕ ТРАНСФОРМАТОРНЫЕ ПОДСТАНЦИИ москва, Производство ктп москва и многое другое на нашем специализированном сайте: http://sviloguzov.ru/ - Вы нашли то, что искали!
by DennisVeway (2019-04-21 11:31) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

Fiio X5 2nd と Fiio X..Fiio X5 2nd と X3 2nd.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。